2004年09月
2004年09月30日
2004年09月29日
コンサート「音楽の条件」無事終了
2004年9月29日石川県立音楽堂における初のソロ・コンサート「音楽の条件」が無事終了致しました。
多数のご来場、本当にありがとうございました。
楽曲もコンサート全体の構成も非常に奇異なものでしたが、「音楽の条件」について観客と一緒に考えるというコンセプトは通じたようでほっとしています。
追伸:
コンサートに関するブログを開設いたしました。作品解説や映像のダウンロード、そして皆様からえられた感想のフィードバックを行います。実験の都合上、作品に対する詳細な説明を行えず、よくわからないものもあったかと思いますが、そういった点が氷解するよう多くの情報を掲載しようと考えております。どうぞよろしくお願いします。



Dangomusic
Dangomusic (2004)2匹のダンゴムシの位置座標に基づいて仮想的な弦をトリガーし、音楽を作り出そうという試みです。横にはペンタトニック・スケールに割り当てられた弦が並んでおり、それに加え左右にはフレーズをトリガーする弦が2つ設定されています。
Scan & Play
Scan & Play (2004)この作品は、ひとつの画像イメージを上からスキャニングしつづける自作ソフトウェアを用いたものです。ソフトウェアシンセサイザー、ソフトウェアエフェクタと一体になってるため、音色変化などもリアルタイムで変化させています。
WindChimer
WindChimer (2004)これはコンピュータ制御(MIDIコントロール)で扇風機を駆動し、それでウィンドチャイムを鳴らすというシステムを用いた作品です。それぞれのウィンドチャイムは異なる和声をもつように設定されています。特定のタイミングでウィンドチャイムの音を鳴らすのには若干工夫が必要で、鳴らす数秒前から弱い風を断続的に送り、音は鳴らないが短冊が回転する程度の乱流を作り出しておきます。そうすると、意図したタイミングで特定のウィンドチャイムを鳴らすことができるわけです。
SoundDust
SoundDust (2004)これは、掃除機を「楽器」として用いることを狙った作品です。掃除機にはカメラがついており、この画像に基づいて音の一部にエフェクトがかかります。また掃除機の吸込音も積極的に変化させて、「音楽」の一部になるよう操作しています。
Cellphone-Ensemble
Cellphone-Ensemble (2004)スクリーンにメールアドレスを提示し、観客が送るメールによってステージ上の携帯電話を鳴らし、音楽を作り出そうというものです。携帯電話にはオルタード・ドミナントスケールに従った音がそれぞれ割り当てられています。皆さんのご協力のおかげで、合計800通以上のメールをいただきました。ただ、ネットワークのトラフィックの問題もあり、コンサート終了後に届いたメールもたくさんあります。
ある意味で、観客は作曲・演奏行為を行っているといえます。しかしながら、それぞれのメールアドレスがどの携帯電話に割り当てられ、どのような音になるのかを観客は知りません。さらに、発音タイミングは大きな不確実性を伴いますので、どの音が自分の発信したメールによるものなのか、観客に実感はありません。このような状況下でも、観客は作曲あるいは演奏を行ったといえるのでしょうか?
Theorist
Theorist (2004)このシステムは、入力された打鍵情報を、音楽理論的に自動補正するものです。具体的には、バークリー理論におけるアベイラブル・ノートスケールに該当する鍵盤はそのまま音を出し、それ以外の鍵盤からは最も近いアベイラブル・ノートスケール内音を出力します。簡単に言ってしまえば、どんなにめちゃくちゃにキーボードを叩いても協和的な響きが出力されるシステムです。ただ上級者には、音を濁すための不協和音や半音階の経過音が出せないジレンマがあります。
52P8
52P8 (2004)トランプを8枚並べ、その色によって各パートのリズムを決定して音楽を構築するライブ作曲の試みです。どちらの音を選択するかは、作曲者が「よりよい音楽」になりそうな方を選びます
実は、これは自分が用いている通常の作曲技法です。頭の中にあるリズムパターンでは数に限界がありますが、この方法だと自分が思いつかなかったようなリズムを発見できます。ですが、こうして作曲された音楽は、自分の音楽と認めてもらえるのでしょうか?
Unstable CD Players
Unstable CD Players (2004)音飛びしやすい5台のCDプレーヤーを用いた作品です。各CDプレーヤーには、同じテンポのスクラッチ・ループが入っています。そのため、再生タイミングがずれても同期して聞こえます。音飛びが発生しやすいように、(1)不安定な電池駆動 (2) プレーヤーと相性の悪いCD-R (3) 盤面上の傷 (4) 時折プレーヤーを叩く という条件をそろえて再生を行いました。
AcceleLand
AcceleLand (2004)自動車から見える風景(路面の模様や街路樹など)をそのまま音楽にマッピングした作品です。路面模様をそのまま音楽に変換した場合とは異なり、この作品の場合は運転者による速度変化や対向車などの存在が影響します。
Thermoscoreのための小品
Thermoscoreのための小品 (2004)Thermoscoreは、鍵盤温度を時系列的に変化させることのできるシステムです。今回のシステムの場合、常温から最大70度以上まで、それぞれの鍵盤の温度を制御できます。この作品では、あらかじめ決められたシークエンスに従って、鍵盤の温度が変化する状況下で、ピアニストが即興演奏を行っています。高熱の鍵盤はとうてい長く押してはいられず、自然と他の音に向かう経過音になったりします。
2004年09月26日
北陸中日新聞「美の探訪」にコンサート情報掲載
2004年9月26日
29日(水)に開催するコンサートの情報が、北陸中日新聞のコンサート情報に掲載されています。

http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/jyouhou/fri.htm
29日(水)に開催するコンサートの情報が、北陸中日新聞のコンサート情報に掲載されています。

2004年09月20日
2004年09月15日
アートシティ「展」に紹介記事
美術情報サイト、アートシティ「展」におきましてコンサート情報が掲載されました。の「トピックス」コーナーです。
以下記事内容です。
ライブパフォーマンスユニット「デジタル・オペラ・プロジェクト」での活動や、「人間型シンセサイザー」などのメディア・アート作品の制作を通じて、新しい音楽形態を模索する宮下芳明による実験的コンサート。
展示する手法で発表した「音の個展」から1年余り経ち、今回はコンサートの手法によって10曲の新作を紹介する。コンピューターで描く絵をリアルタイムで音楽に変換するといった、自身が設計したシステムを用いて、視覚と聴覚を組み合わせたパフォーマンスを行う。
「Thermoscore(温度楽譜)」は、鍵盤の温度を時系列的に変化させるシステム。即興で楽曲をアレンジして演奏するためには、ときには火傷するほど高温になった鍵盤を触らなければならない。作曲者の意図に反抗する演奏者の勇気を象徴化した作品といえる。ライブでは、演奏者と鍵盤の温度をサーモグラフィー・カメラで映像として映し出すので、観客はそのせめぎ合いを見ることができる。その他、オープニングでは「人間ではない何か」による演奏曲目や、独自に開発した奇抜な楽器なども披露。
人の価値観や認識が多様化するにつれ、どこまでを音楽、楽器、楽譜と呼ぶのか、その境界は曖昧になってきている。今回のパフォーマンスは、様々な手法を用いて音楽の境界がどこにあるのかを提起する。また当日は、過去の作品のパネル展示も行う。


